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「特定非営利活動法人 ピュアスポーツクラブ」

 静岡市

2020年2月15日(土)、静岡大学内体育館にて、「令和元年度 静岡市協働パイロット事業 ママと子どものコアトレーニング&運動教室!」が開催されました。「NPO法人ピュアスポーツクラブ」主催のもと、静岡市が共催する形で実施されたもの。親子でたくさん体を動かして、運動のコツも学べる体験講座となっています。

申込開始日の午前中で定員を超えた人気プログラム

「ママと子どものコアトレーニング&運動教室!」は、走り方教室(2019年10月19日開催)、ボール教室(2019年11月2日開催)、そして今回2020年2月15日に鉄棒教室を開催するという全3講座。
対象は年中〜小学2年生の子どもとそのお母さん。
1組500円の受講料で開催していましたが、申込開始日の午前中には定員の15組を超える応募が殺到。
キャンセル待ちも多数出たと言います。
人気の秘密は、子どもが運動を教えてもらう教室だけではないというところ。
子どもたちとは別に、バランスボールやストレッチ運動など日頃運動不足だと感じているお母さん向けの初心者向けエクササイズがあったり、親子で一緒に運動したりと、お母さんも一緒に楽しめ、また、運動面における子どもとの関わりのコツも学べるため、とても満足度が高い内容となっていました。

ダンサー・振付師である内川麻衣子さんが講師

今回の講座で講師を務めたのが、「NPO法人ピュアスポーツクラブ」のクラブマネージャーでもあり、ダンサー・振付家でもある内川麻衣子さん。
3歳からダンスを始め、ジャズ、モダンダンス、バレエ、タップ、ヒップホップ、ヨガ、エアロビクス、親子ダンスなど多彩なダンスを専門としていて、ジャズ・モダンダンス世界選手権大会日本代表の経歴の持ち主。
キッズ向けダンス指導の他、勤労者向けダンス、ヨガ、中高老年の健康体操教室、児童館や生涯学習センター、中学校、企業へのダンス講座の指導も行っています。

体操部に所属する学生さんが子どもたちをサポート

この講座では、静岡大学体操部のお兄さんお姉さんがお手伝いに入ってくれていました。
優しくて面白いお兄さんお姉さんがいるおかげで、子どもたちも嬉しそう。

はじめに簡単な挨拶があった後、準備体操からスタート。
「年中〜小学2年生頃の子どもたちは、脳の神経が一番発達する時期で、この年代の時期に体を動かしておくことがとても大事です。お父さんお母さんも楽しむことで、お子さんも楽しんでやるようになります」。

「今の子どもたちは昔と違い、木登りをすることがなくなってしまいました。木登りは股関節を柔らかくしてくれるんですよ。木登りはなかなかできないので、代わりに今日お伝えするストレッチをやってみてください」。

スポーツと体の柔軟性は切っても切れない関係。
お風呂上がりに正しいやり方でストレッチを続けると、柔軟性は随分変わってくるそうです。
内川さんからストレッチについてのお話を伺った後、お母さんの周りをぐるぐる走ったり、リズムに合わせて飛んだりするなど、気軽にできるストレッチ方法を教えてもらっていました。

母と子と分かれて、それぞれで運動

続いて、子どもたちは体操部のお兄さんお姉さんから鉄棒を、お母さたちはバランスボールを使ったストレッチ方法を内川さんから教えてもらいました。
ボランスボールは、座るだけでも有酸素運動になるということで、海外では、子どもが勉強する時の椅子代わりとしても使われているそう。集中力が養われるほど、体幹も整えることができます。バランスボールを使った基本的な姿勢の取り方や、骨盤によいストレッチ方法、インナーマッスルの鍛え方などを教えてもらっていました。

その間、子どもたちは、学生さんから鉄棒を教えてもらっていました。
この日の参加者のうち、3分の2程度の子どもたちは逆上がりができない様子。鉄棒自体に抵抗があり、前回りもこわくてできないという子も。

まずは、マットに転がり、お腹をキュッと閉めるやり方を教えてもらいました。
これが逆上がりの際に役立つ、体の使い方になるようです。

続いて、逆上がりのコツを教えてもらいました。
「まずはお布団になり、それからツバメになろう」。
子どもにもわかりやすく、おもしろい比喩。お布団のように鉄棒にぶら下がり、ツバメのような姿勢で鉄棒に腕をピンと伸ばした姿勢になることが、逆上がりの基本の姿勢なのだそうです。

コツがわかれば逆上がりも成功しやすくなる

逆上がりができる子、できない子、前回りができない子と、3つのグループに分かれて教えてくれました。
講座終了時までにどのくらいできるようになるか楽しみです。

逆上がりのポイントをまとめてみました。
・逆上がりをする前は、腕は曲げて棒に引き寄せる。手は肩幅に。
・鉄棒を握る時は、親指を棒の反対に持っていくと落下しにくくなる
・足は前後に構え、チョキの姿勢にして後ろの足を振り上げる。
・蹴った後の足を持っていく位置を意識しておくとよい。
・蹴り上げて足を上げた後はおへそを見るようにする。
・あごを引いておくことは器械運動全般において大切なポイント。
・回ってからは、腕はピント伸ばしてツバメの姿勢に

一度に全部のコツを覚えるのは、子どもにはなかなか難しいこと。
段階を経ながら、少しずつ気を付けるポイントを増やしていきます。

鉄棒の下にはたくさんのマットが敷いてあり、落ちてしまってもふかふかなので大丈夫。
子どもたちも安心して取り組んでいました。
「こわい」と言っていた子も、鉄棒に何度も触れ、お兄さんお姉さんの励ましを受けるうちに、抵抗感が少なくなっていました。

途中でお母さん達のストレッチ講座も終わり、子どもたちの様子を見学。動画を撮ったり、メモを取ったりと、お母さんたちも真剣な様子でした。

できなかったことが少しずつできるようになり、やがて「できた!」と誇らしげな笑顔を見せる子も。できたという感覚は、「もっと頑張ってみよう」という次へのステップに繋がりそうです。

最近は逆上がりができない子が増加中

「子どもと関わる中において、ちょっとしたコツを知っておくと、変わってきます。お母さんが楽しそうにやっていると、子どもも一緒にやってくれるもの。ともかく楽しそうに、そして諦めずに続けることが大切です」。

最近は、小学生だけでなく、中学生になっても逆上がりができない子が増えています。
上下の感覚がなくなることに抵抗感があるとのこと。私たち大人世代が子どもの頃、当然のように自然にできたことが、今はできなくなってきています。大きくなればなるほど抵抗が増すため、小さなうちに体験しておくことが大切。子どもにポイントを教えてあげるだけでも随分と変わってくるそうです。

「逆上がりのコツは、学校でもあまり教えてもらえません。ぜひまたおうちでもやってみてください。続けることで、絶対にできるようになります」。
確かに、この日やったことを忘れず諦めずに鉄棒の練習を続けることで、逆上がりができるようになりそうな様子でした。

最後に、体操部のお兄さんが技を披露。「かっこいい!」「すごい!」と子どもたちから歓声が上がります。生の体操演技は、子ども達の刺激になったようでした。

親子で体験したことは子どもの宝物に

終了後、参加していたお母さんにお話を伺ってみました。

「子どもだけで行う教室はたくさんありますが、ここではお母さん向けのストレッチも一緒に学べたのがよかった。体の使い方がわかったことは大きな収穫でした。普段、母子で練習しても、ついつい怒ってしまう。今日はすごく褒めてもらっていたので、褒めることも大事なんだなと勉強になりました」。

「子どもだけでなく、親もできたのがよかったですね。最近は公園に鉄棒がないので、こういう場は助かります」。

「NPO法人ピュアスポーツクラブ」は地域の運動活動の場所づくりとして、2000年に立ち上がった団体。今回のような講座のほか、陸上教室、ボール教室、中国武術、英語&運動教室など、幼児から小学生を対象に開催しているそうです。
中にはボールをキャッチするのがこわくて、逃げてしまう子、顔面で受けてしまう子もいるとのこと。しかし親やその事実を知らない人が多いそうです。子どもたちと一緒にやっていくことが大切。親と何かを一緒にやった経験は、子どもにとって一生の宝物になります。
「お母さんが見守ってくれたらできるという経験づくりのきっかけになれば」と話していました。

「NPO法人ピュアスポーツクラブ」のホームページでは、メール登録も受け付けているそう。
講座開講のお知らせは、メール配信後にホームページに公開になるとのことです。

更新日: 2020/03/06 () 14:24

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