活動を広げたり、豊かにするための方法の一つに、他団体とのコラボレーションという選択肢があります。 事業をしたいけれど会員が少なくて運営が大変、新しい事業を考える時のヒントが欲しい、・・・そんな時に他の団体と一緒に企画を作ってみると、思いがけない気づきや発見があるかもしれません。 市民活動センターで出会い、協力をしながら出来上がった3つの事業をご紹介します。
9月29日に市民活動センターがおこなった利用登録団体連絡会議の団体交流「こんな時、私たち〇〇できます」のアイディアをきっかけに、コラボが実現しました。
アイディアのベースとなったのは、子どもたちに学習の場を提供しているUtakaが毎年開催していたクリスマスイベント。
4団体で打合せを重ね、12月22日に開催しました。
「今年で7年目になるイベントですが、どうしてもありきたりな企画になってしまいます。今回、各団体さんができることを考えてくれたおかげで、今までの枠にとらわれないクリスマス会を開催することができました。そして、子どもたちの感想も例年と異なり、保護者から、『家に帰ってきてから、フードドライブのことを話してくれた』というメールも頂きました。コラボすることで、参加してくれた子どもたちの視野も広がったと思います。」(Utaka 安池豊さん)
清水日本語交流の会は、静岡市に住む外国の方を対象にボランティアで日本語を教えている団体です。
言葉を教えるだけでなく、日本の文化を伝えようと様々な交流企画を行ってきましたが、それらの催しができない状況が続いていました。
市民活動センターを通じてフードバンクの存在を知りフードバンクふじのくにの協力により、12月17日に「おにぎり」作りイベントが実現。
おにぎりはコンビニで買わなくても作れる、ということも伝えたかったそうで、当日は、「初めて作った!」という方たちがほとんどでした。
「新型コロナウイルスの影響で、今まで行ってきたイベントが開催できない状態が長く続いていました。学習者さんからは、また日本の文化を体験したいという希望も出てきて、「おにぎりを作る」という企画を思いつきました。予算的に難しいものがありましたが、事情を聞いたフードバンクふじのくにから食材を提供していただけることになりました。おかげでボランティアさんの心づくしの味噌汁も加わり、みんなで楽しい時間を過ごすことができました。」(清水日本語交流の会 鵜飼俊江さん)
ロゲイニングは地図を見ながらチェックポイントをまわり得点を競うスポーツですが、今回は子供たちに楽しみながら地域のことを知ってもらうことを目的に企画されました。
その中心となったのは、静岡大学地域創造学環の大学生。企画の段階から清水おやこ劇場の皆さんにもアドバイスを受けながら準備を進めました。また、NPOサポート・清水がそのつなぎ役となり、そのネットワークを活かして地元商店会、自治会、企業の協力も得ることができました。
12月10日当日は、次郎長通り商店会をメインステージに親子と大学生たちがグループごとにゴールの美濃輪神社を目指しました。
「私たちは、市民活動をしている団体を応援する中間支援を活動の柱にしています。今回は大学生とNPOをつなぐことでより面白い企画ができました。さらに地元自治会や商店会、企業に働きかけ、地域のことを楽しみながら知る好機にもなりました。コロナ禍により活動の仕方も変わり、新しいコミュニケーションのかたちを考えていく時代になりました。地域や企業、学校を巻き込んでつながり、活動をしていくことでNPO自身も力をつけていけると考えています。」((特活)NPOサポート・しみず 木村精治さん)
更新日: 2024/04/08 (月) 09:32